Entries from 2020-12-01 to 1 month

…暑い

…暑い。だらだらと流れる汗を拭い、サンサンと降り注ぐ日差しを仰ぐ。土佐を後にした紫音は、再び京へ訪れた。約半年振りとなる京の町に入ると、記憶にある京が広がっている。碁盤の目のような整然とした町の中で、紫音は休憩する為に茶屋に入った。普段と何…

袈裟がけに斬られた芹沢は

袈裟がけに斬られた芹沢は、ふっと笑い最期の言葉を紡いだ。「土方…鬼になれ。甘さはここへ置いていけ…」「芹沢……さん…」「沖田…すまなか…たの…」「いいえ。…大好きでしたよ、芹沢さん…」ニコリと笑って、沖田は頭を下げた。首から吹き出た血を手で押さえ、…

久我さんと話していると、素直に楽しいと思える

" 久我さんと話していると、素直に楽しいと思える。意外と共感出来る部分も、多くある。でも、実際に付き合ったらどうなるのだろう。お互いどこか遠慮しながら会話を進める今の関係の方が、心地よいと感じるのかもしれない。大人になると、素の自分を曝け出…